ビザ取得時の指紋登録が不要に

日本にある中国大使館は8月9日にビザ申請に必要だった指紋登録を2023年8月11日から12月31日までの間免除すると発表した

発表内容下記通り

中国査証申請についてのお知らせ2023-08-09 07:02

  2023年8月11日より2023年12月31日にかけて、中国駐日本国大使館•総領事館は下記の中国査証申請者に対して、生体認証データ(10本全ての指紋)の採取を免除いたします。

  一、査証種類:M(商業•貿易)、L(観光)、Q2(親族訪問)、G(トランジット)、C(乗務員)

  二、有効回数:1回、2回

  ただし、大使館・総領事館の判断により、生体認証データ(10本全ての指紋)の採取が必要とされる場合は、追加採取にご協力願います。


詳しくは下記HPをご参照ください

中国査証申請についてのお知らせ – 中華人民共和国駐日本国大使館 (china-embassy.gov.cn)

広州のガパオライス

広東人はタイ料理好きだと思う。「食在広州 (食は広州に在り)」。たしかに広東料理は、数ある中国料理のなかでも、群を抜いて繊細で美味しい。決して上品とは言えない広東語の響きに囲まれて育って、どうしてこれほどまでに繊細な味付けができるのか謎ですらある。とは言え、広東料理なんて、一人で気軽に食べられるものでもないし、毎日食べるようなものでもない。そこで登場するのが、タイやベトナムと言ったエスニック料理だ。広東料理とも歴史や文化の根っこでなにかしら繋がっているだろうし、何よりお手軽で少人数でも楽しめる。珠海や広州、香港の繁華街で、タイ料理の人気店はいつでも長蛇の列だ。

 

それほどまでに愛されている広東のタイ料理だが、残念ながら欠点も有る。刺激物に慣れていない広東人の味覚に合わせてあるので、とにかく甘いのだ。辛味と酸味のハーモニーを期待するトムヤムクン (ต้มยำกุ้ง) など、これじゃココナッツミルク・スープだろ!と怒りを覚えるほどに甘い。

 

そして、最近日本で人気赤丸急上昇中のガパオ (กะเพรา) 。挽肉炒めご飯などと勘違いされがちなガパオだが、本来の意味はバジル炒めご飯。実はガパオの生命は、挽肉ではなくホーリーバジルにある。しかし広州ガパオ研究会が総力を結集して、広州各地でフィールドワークを敢行したところ、ホーリーバジルを使った本場モノの発見には至らなかった。まあ仕方ない、ここはバンコクではないのだから。せめてスウィートバジルを使っていれば合格としたいのだが、セロリやら謎の野菜やらを投入して、オリジナリティを発揮したものがやけに多い。店名はあえて伏せるが、写真は広州で遭遇した正体不明の一皿。ここまで来ると、もはや原型を留めていない。

なお、珠海 – 広州間の移動については、当ウェブサイト内の「珠海から広州へバスで」も参照していただきたい。  https://zhuhai.jp/buskwc.html

広州で本場の熱乾麺!

「武漢人のスガキヤ」こと「蔡林記」の熱乾麺 (热干面) が広州でも食べられる。武漢から広東省にご栄転されたものの、熱乾麺ロスに苦しんでおられる日本人は意外に多い。なにしろ、朝食は必ず熱乾麺と決めている日本人総経理だって、武漢には居るのだ。という訳で、困った時には、広州に行って蔡林記を探してみよう。

 

蔡林記は高級レストランではなく、四季美などと共に武漢を代表する小吃店だ。1928 年、漢口で創業と歴史は古く、フランチャイズ化した現在では、空港やターミナル駅を含む武漢のおよそあらゆる場所で見かけることができる。こと武漢市内においては、熱乾麺の味は安定して美味しいので、なにも蔡林記にこだわる必要もないのだが、これが広東省となると事情が違ってくる。広州、深圳、珠海で、気をつけて街を歩いていれば熱乾麺を売りにした店を発見することは難しくない。しかし、味はたいがい期待外れだ。そもそも四川名物や重慶名物と一緒くたに熱乾麺を売っている店で、ナウでグルメな武漢系日本人の舌を満足させることなんてできる訳がない。

 

そんなことで時間とエネルギーを無駄にするのなら、最初から蔡林記に行ってしまえば、全て解決だ。値段は武漢より高いし、あの紙のお椀も使われていないが、とにかく本場の味が楽しめる。さらに、三鮮豆皮や蓮根スープなど、メニューを見ているだけで、グッと込み上げてくるものがある。珠江デルタの煩雑な生活に疲れ、ふるさとの訛りと味が懐かしくなった時に、ぜひ訪れてみてほしい。  

 

なお、珠海 – 広州間の移動については、当ウェブサイト内の「珠海から広州へバスで」も参照していただきたい。  https://zhuhai.jp/buskwc.html

【蔡林记 (中信店)】
广州市天河区天河北路233号中信广场2楼
営業日時: 月〜日 8:00 – 21:00

その他、広州市内に店舗有り

ゴンチカの茶餐廳

拱北口岸地下商場 (通称: ゴンチカ) 。かつて珠海へのアクセスが、マカオからの陸路と、香港、深圳からの海路にほぼ限定されていた頃、ゴンチカは経済特区珠海の繁栄を象徴する場所だった。マカオから拱北ボーダーを越えて、珠海に入るといきなり姿を現す広大な地下ショッピングモール。半円状に四方八方へと広がる通路は、ちょっとしたダンジョンの様相を呈していた。衣類やカバン類はもちろんのこと、携帯電話などの電子機器 (スマートフォンなんてこの世に存在していない時代) から大人の事情でやたらと安いブランド物まで、当時のゴンチカで手に入らないものなど無かった。

 

それほどの栄華を誇ったゴンチカも、珠海 – マカオ間のボーダー増設や新都心の開発、経済構造の変化に伴い、現在は縮小傾向にある。以前は地下 2 階まで個人商店やスーパーがずらりと並んでいたが、今は地下 1 階のみ。地下 2 階は急造の駐車場になってしまった。

 

そんなゴンチカで長く営業を続けた、マカオ式茶餐廳がひっそりと閉店していたので、記憶に留めるため、記事にしておく。このショッピングモールで、マカオ側を背にして右側は、以前から飲食店が集中する場所だった。その中でも最大の規模と人気だったのが、新寳餐廳だ。メニューの基本はマカオ式の茶餐廳で、おなじみのミルクティーやレモンティーの他、マカオ式の猪扒包 (ポークチョップサンド) などを提供しているのが香港や広州と違う。こうした定番メニューに加え、麺類などの中国料理も普通以上に美味しかった。ゴンチカにしてはかなり広めの店内はいつも満席で、注文を取ってもらうのも一苦労。国境地帯特有のエネルギーと喧騒に溢れた雰囲気で、客たちは広東語や中国語でいつも大声で捲し立てている。日本人にもファンは多かったようだが、近年の時流には逆らえなかったのか、気がついたらその歴史に幕を下ろしていた。

老兵は死なず、ただ消え去るのみ。

居留証取得時のパスポート預かり制度が廃止

公安部・国家移民管理局は8月3日、「外国人が居留許可を申請する際にパスポートを預かることを不要とする」と発表しました。今まで外国人の居留許可申請時に公安機関出入国管理部門がパスポートを預かり、居留許可を交付する際に返却していました。

国内移動やホテル宿泊には代わりに貰う預かり証を提出すれば良いですが、国外には移動出来ませんでした。

なお原則パスポートは申請時にその場で確認して返却するという事ですが審査員の判断によりパスポートを預けることを求める可能性もあるとの事です。

また上記のほか、到着ビザ制度も発表されました。ビジネス商談、商務貿易交流、設備等の据付・修理、展示会・フォーラムへの参加、投資・創業などのために入国する外国人に対し、国外でビザの取得に間に合わなかった場合、企業による招待状及び証明書類をもって到着ビザを申請して入国が可能になったり、一次ビザを入国後3年間マルチに変更する事も可能になります。

具体的な手続きはまだ明らかになっていませんので今後の情報にご注意ください。

陽江で社会見学

 

陽江の刀剣工作室については、インパクトのある内容ゆえか、とくに在中歴の長い日本人の皆さんから大きな反響をいただいた。とはいえ、シリアスに刃物の町をご紹介するはずが、嬉々として世紀末と揶揄しているように受け取られかねない表現が一部にあり、猛省している次第。陽江市は、洗練された大都会です。この町のネガティブ・キャンペーンを張ったなどとあらぬ誤解を受けても困るので、あらためて陽江の主力商品の一つ、平和的かつ近代的なハサミ工場の様子をお届けする。

どこぞの武器屋と違い、こちらの工場は敷地も広く、なかなかの大規模設備と量産体制を誇っている。主な輸出先は欧米諸国だそうで、日本の百円ショップで買えるモノよりかなり高級だ。ちなみに、欧米人のセンスが 60 年代で止まっているのか、独自の営業戦略なのかは分からないが、なんだかサイケデリック (死語) なモデルが多い。

 

社長のご厚意により、刃に柄を取り付ける工程、2 枚の刃が組み合わさってハサミの形になる工程、出来上がった製品を包装する工程など、つぶさに見学させていただいた。それにしても、この工場には人が多い!ハサミにオートメーションも AI も関係ないのだろうが、人海戦術で、一心不乱にガシャンガシャンとハサミを作り続ける工員を見ていると、産業革命、囲い込みなどの単語が頭にチラつく。時は、まさに改革開放。刃物の町の名声を支えているのは、案外、昨日まで広東の海で漁をしていたおばちゃんたちなのかもしれない。

 

刃物の町

広東省陽江市。珠海から車で飛ばして 2 時間、広州から 3 時間。風光明媚な海沿いの街ゆえ海鮮料理で有名だが、中国随一の「刃物の町」でもある。じつに中国の刃物輸出の 8 割が、陽江からと言うから驚きだ。そんな物騒な称号に負けじとばかりに、陽江の路上は族気質強めのバイクで溢れ、2020 年代にしてなお北斗の拳の風情をたっぷりと味わうことができる。ラッシュ時の赤信号では、「カッとぼうぜっ!!」とばかりに大規模なゼロヨンが自然発生するので要注意。

 

今回、ご縁があって、そんな陽江でも珍しい刀剣工房にお邪魔した。武器商人なんて、某ロールプレイング・ゲームで装備を整えるときにしかお世話にならないと思っていたが、人生分からないものである。これも広東駐在の役得と言うべきか。工房は、期待を上回る荒涼とした土地に有り、周囲には管理者の定かでない家畜やら、野犬やらが闊歩している。過保護に育てられた日本人の感覚的には、工房と言うより、収容施設と言った趣きだ。

 

このところ、日本ではちょっとした日本刀ブームで資産家の投資対象にもなっているようだが、こちらの刀剣の価値は不明。なんだか使い道の分からない物騒な武具まで登場したが、どうせ持ち帰れないし、持ち帰りたくもない。それに、柔よく剛を制す、専守防衛、汚物は消毒が私の信条だ。

秘境でもないが、都会でもない陽江。垢抜けて脱色された、最近のシャバい珠海が物足りないあなたなら、存分に楽しめるかもしれない。

 

熊本~香港 復活

キャセイパシフィック航空傘下の香港エクスプレス航空は新型コロナで休止していた熊本~香港線を11月1日から週3便で再開すると発表した。

熊本→香港 UO 617便 熊本20:00発 – 香港22:45着
香港→熊本 UO 616便 香港 15:20発 – 熊本19:15着
運行曜日:水、金、日曜日
使用機材:エアバスA320

香港エクスプレスは2004年にキャセイに並ぶ香港のエアラインを目指して設立。
その後2013年にLCCに業態変更、2019年3月にキャセイパシフィックが完全子会社化した。

新型コロナ前は羽田、成田、関西、名古屋、広島、高松、福岡、長崎、熊本、鹿児島、沖縄、石垣、下地島の13路線を運航していた。
新型コロナ後は徐々に路線を再開し現在は広島、長崎、熊本、石垣、下地島の5路線以外は再開している。

Zhuhai.jpでは日本との航空便時刻表を下記サイトで随時更新している。
http://www.zhuhai.jp/flight.html
9月以降の時刻表(下記)はPDF版で参照可能

マカオ空港のすゝめ

珠海の魅力の一つに、アジア有数のハブ空港である香港国際空港に容易にアクセスできる点があげられる。香港珠海マカオ直通バスが、香港空港近くのバスターミナルに発着することから、時間帯や便数の心配をすることなく、香港空港 – 珠海間を往来できるようになったのも大きい。一方、忘れられがちなのが、お膝元のマカオ国際空港。現在、日本行きフライトは、マカオ航空による成田行きが週 4 便、関空行きが週 5 便とまだまだ限定されてはいるが、東南アジア方面へのフライトは充実しており、場合によっては広州空港より便利なケースも。

 

珠海からマカオ空港へのアクセスは、至って簡単。おなじみの珠海の拱北口岸からマカオに入境したら、目の前のバスターミナルからマカオ空港行きのバス (AP1, AP1X) に乗るだけで、必要なのは運賃の 6 パタカ (MOP) とパスポートのみだ。6 パタカなんて、暴利を貪りすぎだろ!と言う社会派のあなたには、「国境→カジノホテル行き無料バス→空港行き無料バス」と言う裏技があることもお伝えしておく。屋内に運河が走るメガリゾート、ザ・べネチアン・マカオ (The Venetian Macao) や、あのエッフェル塔を擁するパリジャン・マカオ (The Parisian Macao) などでの、無料送迎バス乗り継ぎがオススメだ。

 

マカオ国際空港は、タイパ島東側の海を埋め立て作られた比較的小ぶりな空港だ。こちらを利用するメリットは、なんと言ってもチェックインから搭乗までの移動距離が短く、体力的に楽なこと。中国国内の空港は、近年肥大化の傾向にあり、空港内の移動だけで疲労困憊することも多い。かつて武漢空港の国際線ターミナルは、田舎の公民館くらいの大きさと渋さでなにかと便利だったが、新ターミナル開港以降は空港内でダッシュする機会がずいぶんと増えた。

 

フライトまで時間の余裕があれば、マカオ観光も楽しめて、一石二鳥のマカオ空港。一度、ご利用してみてはどうだろうか?

 

なお、当ウェブサイトでは、広州、香港、マカオを含む、日中間のフライトを「日中フライト時刻表」にて随時更新している。最新の情報を掲載しているので、ぜひ、ご参照いただきたい。  https://zhuhai.jp/flight2.html

ティファニーのご近所で朝食を

 

マカオを訪れる中国人ツーリスト、その数、年間およそ四千万。日々、化粧品とシャンプーのみを買って帰る、珠海あたりの元気なおばちゃんもそこに含まれるのだろうが、それにしても多すぎる!あれこれの渡航制限も解けた今、宿泊費のインフレは止まるところを知らず、ネットで紹介されるような有名店や観光地のど真ん中では、朝食にありつくのも至難の業だ。十年一昔で、ニ昔ほど前なら、エッグタルトの聖地、カフェ・エ・ナタ (瑪嘉烈蛋撻店) で、体力を使い果たした日本のおじさんたちが気怠い朝を迎えることだって、なんら難しいことではなかったが、今はいつでも長蛇の列。

 

と言うわけで、ウィン・マカオ・ホテル (Wynn Macau Hotel) のベーカリーショップ「如珠如包 (Buns & Bubbles)」に再度登場していただこう。焼きたてのエッグタルトを、途切れなく提供してくれる名店だが、いわゆる惣菜パン、菓子パン、焼き菓子なども、種類豊富でレベルが高い (値段もまあまあ高い)。珠海のスーパーにある、申し訳程度のパンコーナーとは大違いで、オーセンティックな西洋食に飢える在中邦人の食欲を大いにそそる。朝は歴史ある飲茶の名店で、とか、五つ星ホテルの朝食付きプランで、などと気合いの入っている方でなければ、寝起きはこちらで美食に疲れた胃を癒すのもおすすめだ。

 

ウィン・マカオでは、館内の人気アトラクション「吉祥樹」を目印にすれば、同店を簡単に見つけることができる。ちなみに、このホテルのショッピング・アーケードはマカオ屈指の高級ブランド店街として有名だ。当然、超高級宝石店のティファニーも威風堂々と居を構えている。現時点では、ティファニー店内でエッグタルトの販売はしていないようだったが、ティファニーから目と鼻の先で手軽にお腹を満たすことはできると言うことで、今回のお題を回収。

【如珠如包 (永利澳門店)】
澳門外港填海區仙德麗街
永利澳門酒店地面層
営業日時: 月〜日 9:00 – 22:00

ウィンパレス・マカオ (Wynn Palace Macau) にも店舗有り