「武漢人のスガキヤ」こと「蔡林記」の熱乾麺 (热干面) が広州でも食べられる。武漢から広東省にご栄転されたものの、熱乾麺ロスに苦しんでおられる日本人は意外に多い。なにしろ、朝食は必ず熱乾麺と決めている日本人総経理だって、武漢には居るのだ。という訳で、困った時には、広州に行って蔡林記を探してみよう。
蔡林記は高級レストランではなく、四季美などと共に武漢を代表する小吃店だ。1928 年、漢口で創業と歴史は古く、フランチャイズ化した現在では、空港やターミナル駅を含む武漢のおよそあらゆる場所で見かけることができる。こと武漢市内においては、熱乾麺の味は安定して美味しいので、なにも蔡林記にこだわる必要もないのだが、これが広東省となると事情が違ってくる。広州、深圳、珠海で、気をつけて街を歩いていれば熱乾麺を売りにした店を発見することは難しくない。しかし、味はたいがい期待外れだ。そもそも四川名物や重慶名物と一緒くたに熱乾麺を売っている店で、ナウでグルメな武漢系日本人の舌を満足させることなんてできる訳がない。
そんなことで時間とエネルギーを無駄にするのなら、最初から蔡林記に行ってしまえば、全て解決だ。値段は武漢より高いし、あの紙のお椀も使われていないが、とにかく本場の味が楽しめる。さらに、三鮮豆皮や蓮根スープなど、メニューを見ているだけで、グッと込み上げてくるものがある。珠江デルタの煩雑な生活に疲れ、ふるさとの訛りと味が懐かしくなった時に、ぜひ訪れてみてほしい。
なお、珠海 – 広州間の移動については、当ウェブサイト内の「珠海から広州へバスで」も参照していただきたい。 https://zhuhai.jp/buskwc.html
【蔡林记 (中信店)】
广州市天河区天河北路233号中信广场2楼
営業日時: 月〜日 8:00 – 21:00
その他、広州市内に店舗有り